新築よりも安く自分好みにリノベーションできる中古住宅のリフォームには、多くのメリットがあります。しかし「手続きが難しい」「リフォーム費用がわからないので不安」と感じている人は多いです。本記事では、中古住宅をリフォームする費用や補助金制度、リフォーム会社の選び方について詳しく解説します。
記事を読めば、リフォーム費用や手続き、リフォーム会社の選び方がわかります。中古住宅のリフォームの知識を身に付け、安心してリフォームを進めましょう。
中古住宅をリフォームするメリット
中古住宅のリフォームは経済的・環境的にも、以下のようなメリットがあります。
- 新築と比べて購入費用が安い
- 自分好みにリノベーションできる
- 立地条件が良い物件が多い
- 環境に優しい
新築と比べて購入費用が安い
中古住宅の購入費用は、新築住宅に比べて安いです。新築住宅の建設費用が含まれないため、人気のエリアでも中古住宅なら手頃な価格で購入できます。購入費用が抑えられるため、リノベーションに使う予算を確保しやすいです。
中古住宅は築年数が経つほど価格が下がるので、価格交渉もしやすいです!
僕は実際に、価格交渉で住宅価格を50万円値下げしてもらいました。金額を決めるのは売主です。業者の査定金額の10~20%高い値段で売り出すことが多いようです。長らく売れていない物件は、100~200万円値下げすることも珍しくありません。
自分好みにリノベーションできる
中古住宅は、自分好みにリノベーションできる点が魅力です。既存のレイアウトや構造を活かしつつ、個性を反映できます。好みのデザインや素材を選んで内装を一新したり、壁を取り払って広い部屋も作ったりすることが可能です。最新の設備を導入すれば、新築物件に劣りません。
木造在来工法の家だと、間取り変更がしやすいです。ツーバイフォー工法は間取りが変更できない場合が多いので、内覧時に確認しましょう。
立地条件が良い物件が多い
中古住宅は新築住宅に比べて、立地の良い場所にあることが多いです。中古住宅はすでに発展しているエリアに建てられてることが多く、商業施設や公共施設へのアクセスが良い物件が多いです。物件サイトで人気エリアの中古住宅を探してみましょう。思っているよりも多く見つかるはずです。
築20年以上の中古物件は、建物の資産価値は0円に近く、売値のほとんどは土地価格です。ただし、最終的に値段をつけるのは売主です。狙っているエリアの相場を、築年数を基準に探すと適正価格が見えてきます。
築年数が古い割に値段の高い中古物件は、土地の価値が高い可能性が高いです。立地が良いため資産価値が下がりにくく、将来的な売却時にも有利になります。
環境に優しい
中古住宅のリフォームは、資源の節約や廃棄物の削減、二酸化炭素排出量の低減につながるため、環境に優しい選択です。リフォームは新しい建設材料の使用を抑えるので、廃棄物が削減できます。
新しく家を建てることに比べて、二酸化炭素排出量も少ないため、地球温暖化の抑制も可能です。断熱材を追加したり、省エネ型の設備を導入したりすることで、エネルギー消費を抑え光熱費の節約ができます。
【部分別】中古住宅リフォーム費用の相場
リフォーム費用は改修範囲で大きく異なります。部分別の相場を見ていきましょう。
キッチン
システムキッチンの交換費用は約50~200万円が相場です。キッチンの配置変更だけなら約30~100万円です。キッチンの交換となると、システムキッチンのメーカー小売価格に工事費が追加されるイメージです。部分ごとの相場は以下のとおりです。
- システムキッチンへの変更:50~200万円
- 配置変更:30~100万円
- コンロ交換:5~20万円
- シンク交換:10~30万円
- 壁紙・床材の張替え:5~20万円
キッチンは毎日使うところなので、できれば交換したいところです。キッチンリフォームを安く抑えるコツは、システムキッチンのメーカー小売価格を何割引きまで交渉できるかです。交渉できるかどうかはリフォーム会社によって異なりますが、僕は30%以上値引きできました。
浴室
築20年程度の住宅なら、タイル張りのお風呂が多いです。タイル張りも悪くはありませんが、冬は寒いですし、掃除も大変です。タイル張りからユニットバスへの交換費用は約50〜180万円です。壁や床のタイル張替えのみなら約20〜40万円です。他にも、以下のリフォームがあります。
- 浴室乾燥機の設置:約10〜20万円
- 防水工事:約10〜30万円
- バリアフリー対応リフォーム:約20〜50万円
お風呂をリフォームすることで資産価値が高まり、毎日使うところなので生活の質も上がります。
お風呂のリフォーム期間の目安は1〜2週間です。工事中はお風呂に入れないので、住む前に済ましておきたいですね!
トイレ
トイレリフォームの費用は、約8~50万円が一般的です。便器の交換だけを行う場合、費用は約10~20万円で済みます。トイレは間取りが狭いので、壁紙を買えたとしても費用が少なく済みます。バリアフリー対応のトイレに改修する場合は費用が増加します。
工期は1〜3日程度が一般的です。手洗い器を新たに追加する場合は、配管工事や電気工事、給排水工事が必要なケースもあるので、事前の確認が重要です。
内装(壁紙・床)
内装のリフォームは、家の雰囲気を一新してくれます。中古物件でも、新築のようにきれいになるのでおすすめです。壁紙の張り替え費用は、種類によって変わります。ビニールクロスや布クロス、和紙クロスなどがあり、一般的には1㎡あたり約1,000〜2,000円です。
床材もフローリングやクッションフロア、タイルなどがあり、費用は1㎡あたり約3,000〜10,000円です。内装選びでは、耐久性やメンテナンス、床材の特性に注意しましょう。
クッションフロアは柔らかく、子どもや高齢者がいる家庭にもおすすめです。柄や色のバリエーションも豊富です。壁紙や床材は、部屋の用途やライフスタイルに合わせて決めましょう。
水が飛び散りやすいトイレや洗面室は、クッションフロアがおすすめです!
屋根
リフォームの中でも、屋根と外壁のメンテナンスは重要です。屋根のリフォーム費用は、使用する素材や工法、屋根の面積によって費用が異なりますが、約20~240万円が目安です。瓦屋根の交換は費用も高くなりますが、スレート材を使用すると、比較的安価に抑えられます。具体的なイメージは以下のとおりです。
- 塗装のみ:20~30万円
- カバー工法:75~150万円
- 葺き替え:140~240万円
屋根は雨漏りを防ぐ重要な部分です。僕が今回買った中古物件は、「屋根の状態が良いので変えなくても良い」とリフォーム業者に言われたので、リフォームしていません。色が抜けて白くなってないか、割れや欠け、ズレや浮きが無いかをチェックすると良いです。プロに見てもらいましょう。
中古物件の購入は、外壁、屋根、バルコニーの防水に問題が無いかに注意しましょう。
外壁
外壁のリフォーム費用は、塗装が約50~90万円、サイディングへの張替えで150~300万円です。塗装は10年ごとに塗り替えるのが一般的ですが、定期的なメンテナンスが必要です。サイディング(※1)は耐久性が高く、費用も比較的安価です。タイルは高級感があり耐久性も高いですが、費用は高くなります。
外壁塗装で特にメンテナンスが必要なのはコーキング(※2)です。コーキングが劣化してしまうと雨漏りの原因になります。コーキングの耐用年数は約10年が一般的です。足場の組み立てや解体費用は、工事費用の約20%が相場だと言われています。
外壁のメンテナンスを怠ると、建物全体の耐久性が損なわれ、修繕費用が増加する可能性があります。中古住宅を購入する際は、特に見ておきたい場所です。
外壁のメンテナンスが適切にされていない住宅は、雨漏りのリスクがあります。修繕費が大きくなってしまう(場合によっては500万円)ので、内覧時にしっかりとチェックしましょう。天井や壁にシミが無いかをチェックすると良いです。
※ サイディングとは、建物の外壁に貼る仕上げ材のことを指します。
※ コーキングとは、外壁材と外壁材の隙間を埋める、弾力性のある充填剤のことです。
中古住宅リフォームで使える補助金・減税制度
中古住宅リフォームで使える補助金・減税制度はさまざまです。中古物件+リフォームでも活用できる以下の補助金と減税制度について解説します。
- 子育てエコホーム支援事業
- 先進的窓リノベ2024事業
- 給湯省エネ2024事業
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業
- 次世代省エネ建材の実証支援事業
- 既存住宅における断熱リフォーム支援事業
- 地方自治体の補助金制度
- 住宅ローン減税
子育てエコホーム支援事業
住宅のリフォーム工事を担当する業者を対象とした補助金事業です。補助金の条件として、エコホーム支援事業に予め登録をしたリフォーム会社に工事をしてもらうこと、リフォームをする物件に住むことなどがあります。リフォーム工事の内容に応じて、以下の金額が支払われます。
子育て世帯・若者夫婦世帯 | その他の世代 | |
---|---|---|
リフォーム工事を行った場合 | 上限30万円/戸 | 上限20万円/戸 |
長期優良リフォーム工事を行った場合 | 上限45万円/戸 | 上限30万円/戸 |
中古物件を購入してリフォームを行った場合 | 上限60万円/戸 | ー |
子育て世帯とは、18歳以下の子どもが居る世帯のことです。若者夫婦世帯とは、39歳以下の夫婦の事を指します。補助金対象のリフォーム工事は以下のとおりです。
- 開口部の断熱改修(窓やドア)
- 外壁、屋根・天井又は床の断熱改修
- エコ住宅設備の設置(太陽光、トイレ、お風呂など)
- 子育て対応改修
- 防災性向上改修
- バリアフリー改修
- 空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
- リフォーム瑕疵保険等への加入
①~③のリフォーム工事をしなければ、④~⑧のリフォームは補助金の対象にならない点に注意が必要です。開口部の断熱改修に含まれる工事には、内窓の設置や複層ガラスへの交換、ドアの交換などが含まれます。断熱効果が高くなり、補助金の対象となりやすいのでおすすめです。
参考、引用:国土交通省(子育てエコホーム支援事業)
エコホーム支援事業に登録しているリフォーム会社を選ぶことが重要です。
先進的窓リノベ2024事業
住宅に行う開口部(窓)の、断熱性能を向上するリフォーム工事を対象とした補助金事業です。補助を受ける条件として、性能要件を満たした製品(窓)を使用しなければいけません。具体的な工事方法は以下のとおりです。
補助上限金額は200万円/戸です。子育てエコホーム事業でも開口部のリフォームが対象ですが、先進的窓リノベの方が補助金額が大きいです。窓は「先進的窓リノベ」、それ以外のリフォームでは「子育てエコホーム」を利用すると、多くの補助金を受け取れる可能性があります。
参考、引用:環境省(先進的窓リノベ事業)
給湯省エネ2024事業
性能要件を満たした給湯器(エコキュートなど)を設置した際に補助金を受け取れる制度です。エコキュートとは、電気代の安い時間帯にお湯を作り、貯湯タンクに蓄えることで、安くお湯が使えるシステムのことです。具体的な補助金は以下のとおりです。
設置する給湯器 | 補助額 | 加算額:A要件(※1) | 加算額:B要件(※2) | 加算額:AとBの両要件に適合 |
---|---|---|---|---|
ヒートポンプ給湯機 (エコキュート) | 8万円/台 | 2万円/台 | 4万円/台 | 5万円/台 |
電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機) | 10万円/台 | 3万円/台 | 3万円/台 | 5万円/台 |
家庭用燃料電池 (エネファーム) | 18万円/台 | ー | ー | ー |
※1 インターネットに接続可能で、天気予報や日射量予報に連動し、昼間の時間帯に沸き上げをシフトする機能があるもの。
※2 補助要件下限の機種と比べて、5%以上CO2排出量が少なく、年間給湯効率が116.2%以上のもの。
※3 ネットワークに接続可能で、気象情報と連動し、停電が予想される場合に、稼働を停止しない機能があるもの。
補助金対象の給湯器を設置する際に、既存の電気蓄熱暖房機や電気温水器を撤去する場合は、撤去費用にも補助金が出ます。しかし、子育てエコホーム支援事業で給湯器の補助を受ける際は、撤去費用は補助を受けられない点に注意が必要です。
参考、引用:経済産業省(給湯省エネ事業)
いつでも安定したお湯が出るエコキュートなどの給湯器は、寒い冬のお風呂では大活躍です。
長期優良住宅化リフォーム推進事業
住宅の性能向上リフォーム工事費が補助対象の事業です。住宅の耐震性や構造の工事を行い、長期に住める住宅作りを目的とした事業です。事前に登録しているリフォーム会社しか申請できないので、事前にこちら(国立研究開発法人建築研究所)で確認しましょう。対象となるリフォーム工事は以下のとおりです。
- 住宅の劣化対策(柱や床などの腐朽、蟻害の抑制など)
- 耐震性を上げる工事
- 窓や壁、床、天井などの断熱工事
- 給排水管を点検・清掃・補修交換しやすくする工事
- バリアフリー化の工事
- 間取りの変更をしやすくする工事
補助を受けるには、上記①~③の工事が必須です。長期優良住宅の認定を受けるには、④~⑥の工事も必要です。補助金額は、長期優良住宅を認定した場合は160万円/戸、その他の場合は80万円/戸です。中古住宅を購入した場合や、子育て世代がリフォーム工事を行う場合は更に50万円が加算されます。
参考、引用:国立研究開発法人建築研究所(長期優良住宅化リフォーム推進事業)
条件として、工事前にインスペクションの実施が必要です。上手く活用すると、最大210万円の補助を受けられます。
次世代省エネ建材の実証支援事業
外張り断熱や内張り断熱、窓断熱のいずれかのリフォームを行うことで、補助金が貰える制度です。補助金額は以下のとおりです。
補助金額 | 補助金の上限額 | |
---|---|---|
外張り断熱工事 | 補助対象経費の1/2 以内 | 300〜400万円/戸 |
内張り断熱工事 | 補助対象経費の1/2 以内 | 200万円/戸 |
窓断熱工事 | 補助対象経費の1/2 以内 | 150〜200万円/戸 |
補助金額は大きいですが、好きなタイミングで工事ができないなどのデメリットに注意が必要です。補助を受けるには、申請の公募期間に応募をして、審査に合格してから工事を行う必要があります。他の補助金と併用もできますが、工事請負契約が別である必要があります。
参考、引用:一般社団法人環境共創イニシアチブ(次世代省エネ建材の実証支援事業)
既存住宅における断熱リフォーム支援事業
断熱材や窓、ガラスを組み合わせた断熱改修か、居間の窓の断熱改修を行った場合が対象となる補助金制度です。約3ヶ月に一度公募を行っており、工事を始めには審査に合格する必要があります。具体的な補助金額は以下のとおりです。
補助率 | |
---|---|
トータル断熱(断熱材や窓、ガラスの改修工事) | 補助対象経費の1/3以内 |
居間だけ断熱(居間の窓の改修工事) | 補助対象経費の1/3以内 |
交付決定通知書を受け取るまでは、工事の契約をしてはいけない点に注意してください。他の補助金と併用もできますが、工事請負契約が別であるなどの条件があります。寮やグループホームなどの工事も対象になる可能性があります。リフォームまで時間のある人におすすめです。
参考、引用:公益財団法人北海道環境財団(【全国対象】既存住宅の断熱リフォーム支援事業)
地方自治体の補助金制度
地方自治体の補助金制度は地域によって異なりますが、補助金制度を活用することで、リフォーム費用の負担軽減が可能です。地方自治体の補助金制度は、主に以下の種類があります。
- 耐震補強工事に対する補助金
- 省エネリフォームに対する補助金
- バリアフリー改修に対する補助金
- 子育て世帯向けリフォーム補助金
- 高齢者向けリフォーム補助金
- 空き家再利用促進による補助金
- 移住・定住促進のためのリフォーム補助金
耐震補強工事を行う場合、地方自治体からの補助金を受けることで、工事費用の一部が補助されます。省エネリフォームやバリアフリー改修も補助金を利用できます。補助金の申請には一定の条件があるので、事前に確認しましょう。
自分が住んでいる地方自治体の制度を調べ、リフォームをよりお得にしましょう!
住宅ローン減税
住宅ローン減税は、住宅の購入またはリフォームする際に利用できる税制優遇制度です。一定の条件を満たす住宅のローン残高に対して、年末時点の0.7%を所得税から最大13年間控除されます。住宅ローン減税を受けるには、一定の条件を満たす必要があります。具体的には以下のとおりです。
- 中古住宅を取得してから6か月以内に住むこと
- 中古住宅を取得してから12月31日まで住むこと
- 10年以上の住宅ローンを組んでいること
- 住宅の床面積が50平方メートル以上であること
- 床面積の2分の1以上が居住用であること
- 合計所得金額が2,000万円以下であること
- 1982年1月1日以後に建築されていること
- 1982年以前の建物は、耐震基準への適合が証明されていること
2022年に住宅ローン減税が改正され、中古住宅への適応範囲が広くなりました。店舗と居住用で購入した物件ではなく、1982年以降に建築された中古物件であれば、ほとんど適応されます。住宅ローン減税の内容は変わる場合があるので、最新の情報を国土交通省のHPで確認しましょう。
中古住宅の場合、2,000万円をローン残高の上限として、年間最大14万円の控除を10年間受けられます。(2,000万円×0.7%=14万円)
中古住宅リフォーム会社の選び方
リフォームの成功には、信頼できる会社選びが重要です。実績や評判、資格、契約内容に注目しましょう。ポイントを押さえることで、満足のいくリフォームが実現できます。
リフォーム会社は大きく分けて6タイプある
リフォーム工事には、複数の専門業者が関わることが一般的です。塗装屋や電気屋、外壁屋、屋根屋、水道屋など、各専門業者を監督する業者がリフォーム業者です。リフォーム業者には4タイプあるので、中古住宅のリフォームを得意とする業者に選ぶ必要があります。リフォーム業者の違いは以下のとおりです。
リフォーム会社 | メリット | デメリット |
---|---|---|
ハウスメーカー系 | ・保障やサービスが期待できる ・設計や提案力がある ・ブランドの信用力がある | ・高コストになりがち ・対応に時間がかかりがち |
地元工務店 | ・対応が早い ・現場に詳しい監督がいる ・比較的低コスト ・全般的な工事に対応できる | ・設計や提案力が乏しい ・資料の保管などがずさんになりがち |
リフォーム専門系 | ・業者によって特色が分かれる ・コストパフォーマンに優れる | ・専門外の工事の知識が乏しい ・マンションのリフォームも得意 |
異業種参入系 (ホームセンターなど) | ・相談しやすい | ・工事の質が悪い場合が多い |
設計事務所 | ・こだわりリフォームが得意 ・大規模リフォームが得意 | ・コストが高くなりがち |
住宅設備メーカー | ・キッチンやバスルームが得意 ・ショールームで設備を見られる ・サポートが充実している | ・メーカーによって得意、不得意が分かれる |
ハウスメーカー系にリフォームをお願いすると、実際に工事を行うのは地元工務店が下請けとなって行うパターンがあります。資金に余裕があり、信用力が欲しいならハウスメーカー系。低コストでリフォームしたいなら地元工務店。こだわってリフォームしたいならリフォーム専門系が良いでしょう。
500万円以下のリフォーム工事には資格が必要ないため、低価格路線の異業種参入系には注意しましょう。トラブルが多いようです。
実績
実績は、施工実績や顧客満足度、アフターサービスや専門技術を確認しましょう。各種リフォームコンテストでの受賞歴も実績の参考にできます。大手メーカーとの提携実績がある会社だと、品質の高い材料を使用することが多いので安心です。
ホームページなどで施工事例を見ることで、業者が得意とするリフォームが分かります。全国展開しているリフォーム業者は、施工事例を全社で共有しているだけの場合もあるので注意が必要です。自分の住む街で行われた施工事例を探しましょう。
評判
リフォーム会社に対する口コミや評判を確認しましょう。サクラもいるので口コミは全てが信用できるものとは限りませんが、あまりに評価の悪い業者には注意です。
資格の有無
建築士または建築施工管理技士などの有資格者がいるかを確認しましょう。リフォーム瑕疵保険に加入しているかどうかも重要です。リフォーム瑕疵保険とは、リフォームの検査と補償がセットになっている保険のことです。第三者の工事検査を受けるため安心できます。万が一倒産しても、施主への補償が守られます。
500万円以下のリフォーム工事は資格が不要なので、資格の有無は重要です。中古住宅をリフォームする際には、必ず資格の確認を行いましょう。
契約内容
中古住宅リフォームを進めるにあたり、契約内容は必ず確認してください。双方の合意事項を明確にしておくと、リフォームをスムーズに進められ、トラブルにも合いにくいです。確認するポイントは、以下のとおりです。
- 見積書の内容が詳細か
- 契約金額
- 完成後の図面
- 取り付ける設備の仕様書
- 工程表
- 保証内容
- 追加工事費用の取り決め
- 施工範囲の詳細
- アフターサービス
カーテン、照明、エアコン、外構などは見落としやすい箇所です。工事の内容に入っているかどうかを確認しましょう。工程表で工期を確認することで、アパートの退去日などを調整できます。無駄な費用が発生しないように、しっかりと取り決めを最初にすることが肝心です。
追加工事費用の取り決めは、契約書に含めましょう。10万円以上の追加工事の際には必ず双方の合意を得るなどの条件があると安心できます。施工範囲の詳細をはっきりさせておくことでトラブルを防げるので、契約時に確認しましょう。
中古住宅リフォームに関するよくある質問
中古住宅のリフォーム期間やローンなどの疑問にお答えします。
どのくらいの期間がかかる?
リフォーム内容により異なりますが、部分的なリフォームは1週間~1か月程度で完了します。全面的なリフォームの場合は、1~3か月以上かかります。設計や準備期間が含まれる場合は、さらに数週間~数か月が追加されるので注意が必要です。
季節によってもリフォームの期間は変動します。4月前後は業者の繁忙期になので、待ち時間が発生する可能性があります。リフォーム開始前にしっかりと打ち合わせを行いましょう。
我が家は約2か月かかりました。リフォーム中はアパートの賃貸料金と住宅ローンを二重で支払いました。打ち合わせをしっかり行い、なるべく最短でリフォームを終わらせましょう。
リフォームローンの選び方は?
リフォーム費用を、低金利の住宅ローンに組み込むことが重要です。ネットバンクなどは、リフォーム費用を住宅ローンに組み込むことが不得意なので注意してください。考慮すべきポイントは、以下のとおりです。
- 金利タイプ
- 返済期間
- 借入限度額
- 保証料・手数料
- 繰り上げ返済の可否
リフォームローンには固定金利と変動金利があり、それぞれメリットとデメリットがあります。固定金利は返済額が一定で予算管理がしやすい点が特徴です。変動金利は市場金利に応じて変動するため、将来的に返済額が変わる可能性があります。返済期間が長ければ毎月の返済額は少なくなりますが、総返済額は増えます。
家計を見直して、無理の無い借入額を設定しましょう。新築よりも借入金額が少なくて済むことが中古住宅の最大のメリットです!
まとめ
中古住宅のリフォームにはさまざまなメリットがあります。新築と比べて購入費用が安いため、コストパフォーマンスが高いです。中古物件は立地条件が良いことが多く、自分好みにリノベーションできる点も魅力です。リフォーム費用の相場は部分ごとに異なるため、実際の本見積もりまでは目安として考えましょう。
国や地方自治体の補助金制度を活用すれば、費用を抑えられます。住宅ローン減税の適用も可能なので、経済的な負担を軽減できます。リフォーム会社を選ぶ際には実績や評判、資格や契約内容を調べることが重要です。本記事で紹介したポイントを押さて、中古住宅のリフォームを満足のいくものにしましょう。