リフォーム費用の相場を徹底解説！費用を安く抑える5ポイントもあわせて紹介

「リフォームをしたいけれど、費用がどれくらいかかるかわからない」と悩む人は多いです。リフォームの費用は条件によって大きく異なりますが、大体の相場はあります。この記事では、水回りや内装、外装のリフォーム費用の相場を紹介します。

費用を安くする方法も解説するので、お得なリフォームが可能です。この記事を読めば、リフォームの見積もりが立てやすくなり、リフォームをスムーズに進められます。必要な情報を把握し、理想の住まいを目指しましょう。

リフォーム費用全体の相場

リフォーム費用の相場は、リフォーム内容や規模(部屋や家の大きさ)、使用する材料や設備で大きく異なります。一戸建て全体のリフォーム費用は500〜1,000万円で、マンション全体のリフォーム費用は300〜500万円が一般的です。部分的なリフォームの場合、費用は50〜200万円が目安となります。

予算オーバーを避けるには事前に十分な計画を立ててください。リフォームローンを利用する場合は、住宅ローンよりも金利が高いため、総返済額に注意が必要です。
» 中古住宅をリフォームするメリットと費用の相場を解説

【水回り編】リフォーム費用の相場

水回りは中古住宅の中でも劣化が進んでいる箇所です。最新の水回りの設備は節水に優れており、毎月の光熱費を減らせるので、思い切っての交換をおすすめします。水回りで主にリフォームする場所として以下を解説します。

キッチン

キッチンのリフォーム費用相場は50〜200万円です。システムキッチンへの交換や壁・床の改装、収納の増設などの工事ができます。システムキッチンはグレードや素材によって費用が変動します。

キッチンには多くの設備や配管が集中しているため、交換やレイアウト変更には、大がかりな工事が必要です。キッチンのリフォーム内容は以下のとおりです。

それぞれの項目にかかる費用を考慮すると、キッチン全体のリフォーム費用は50〜150万円程度が一般的です。

トイレ

トイレのリフォーム費用の相場は8〜50万円で、便器の交換やクロスや床の張替え、手洗い器の設置などが主な内容です。最新の節水型便器や自動洗浄機能付きの便器を選ぶと初期費用は高くなりますが、長期的には水道代の節約につながります。トイレのリフォーム内容には、以下の内容があります。

トイレのリフォームの費用が幅広いのは、設備のグレードが幅広いからです。グレードの低いトイレだと、費用も安く済みます。収納スペースや手洗い器の追加を行うと、さらに費用が増加します。トイレリフォームの工期は一般的に1〜3日程度で終わるため、日常生活に大きな影響はありません。

お風呂

お風呂のリフォーム費用の相場は50〜200万円です。ユニットバスの交換や床・壁のタイル張替え、浴槽の交換などができます。広いお風呂やジェットバス、床暖房を追加するとさらに費用が高くなりますが、お風呂の快適性を重視する方にはおすすめです。

お風呂のリフォーム内容には、以下の内容があります。

工期は5～7日は必要です。昔ながらの在来浴室からユニットバスに交換しておくと、次回のリフォームは交換だけで済むので、費用が安くなります。ユニットバスの寿命は20～30年です。ユニットバスはバリアフリーへの対応もしやすいので早めの交換がおすすめです。

洗面所

洗面所のリフォーム費用の相場は、6〜50万円です。主な内容は、洗面台の交換やクロス・床の張替え、収納の増設などがあります。物が多い家庭は、収納棚を増設しておくと片付けがしやすくなるのでおすすめです。我が家は収納が無くても困っていません。

洗面所のリフォーム費用は、他の水回りに比べて比較的手頃で、費用相場は以下のとおりです。

我が家は間取り変更も行ったので、洗面台を廊下に出す案も提案して頂きました。コロナ渦で洗面台を玄関近くに配置する間取りも一時期流行ったようです。結果的には、洗面台は洗濯機の近くが使いやすいと思います。

【内装編】リフォーム費用の相場

内装のリフォーム費用は、部屋の種類や面積、使用する材料によって大きく異なります。リビングやダイニング、洋室、和室などの相場を紹介します。

リビング

リビングは間取りと窓が大きく、リフォーム費用は高くなりがちです。リビングのエアコンは大型になるので、費用が高くなる点にも注意しましょう。床暖房を設置すると更に費用がかかります。リフォームの価格帯は以下のとおりです。

壁紙を張り替えて、フローリングを張り替えるだけでもリビングの雰囲気が一新します。フローリングは重ね張りだと費用も安く済みますが、建具(ドア)との干渉に注意が必要です。

ダイニング、キッチン

ダイニングやキッチンのリフォームでは、間取りの変更方法によって費用が大きく異なります。対面式キッチンやアイランドキッチン、独理型キッチン、セミオープンキッチンなどがあります。リフォームの価格帯は以下のとおりです。

キッチンの間取りを変更すると、フローリングの張替えが必要になる場合があります。フローリングの種類や面積、キッチンのグレードによって費用が大きく変わります。安価なクッションフロアを選べば費用を抑えられます。

洋室

洋室のリフォーム費用は、50〜100万円程度です。フローリングは重ね張りをすると費用を安く抑えられますが、建具(ドア)との緩衝に注意が必要です。建具の変更とフローリングの重ね張りを同時に行うと良いでしょう。洋室のリフォームの価格帯は以下のとおりです。

洋室は、クロスの交換とフローリングの張替えのみだと比較的費用は抑えられ、新築並みにきれいになります。照明器具の交換は手軽に実施できるのでおすすめです。コンセントや配線の追加工事をリフォーム時に一緒に行っておくと、後々面倒なことになりません。

和室

和室のリフォームは独特な要素が多いため、費用もさまざまです。和室に多く使われる砂壁はカビが発生しやすく、カビてる場合は塗り替えや張り替えを検討するタイミングです。和室のリフォームの価格帯は以下のとおりです。

畳の張替えは、使用する畳の素材や施工方法によって費用が異なります。壁紙や障子、ふすまの張替えは、壁の状態やデザインによって費用が変動します。収納力を高めるために、押し入れの改修はおすすめです。

廊下

廊下は人が通ることが多く、来客時も目に触れやすい場所なので、リフォームすれば家全体の印象を大きく変えられます。廊下のリフォームは、フローリングの張替えやカーペットの敷設、照明の交換・追加や壁紙の張替え・塗装などがあります。廊下のリフォーム費用は1㎡当たり5千～2万円が一般的です。

階段

階段のリフォームは、安全性と見た目を向上させるために重要です。階段は頻繁に使用される場所であり、年数が経つと劣化が目立つため、リフォームして安全性と見た目を保ちましょう。階段のリフォームの価格帯は以下のとおりです。

交換費用は階段全体を新しく作り直す場合の費用です。補修費用は階段の一部が傷んでいる場合や、手すりが劣化している場合に適用されます。手すりの設置費用は1〜5万円程度でできます。

玄関

玄関のリフォームは家全体の印象を大きく変えられます。玄関のリフォームの価格帯は以下のとおりです。

玄関ドアの交換は｢先進的窓リノベ｣の対象なので、補助金を受け取れるので活用しましょう。電子錠対応の玄関ドアに変更すると、鍵の開け閉めが楽になるのでおすすめです。

家族4人ですが、シューズボックスはまだ空きが多く、不自由していません。広くてきれいな玄関は快適です。

【外装編】リフォーム費用の相場

外装リフォームの対象になる外壁や屋根、外構や庭などの場所別に相場を紹介します。外装リフォームは建物の寿命に関係する重要な箇所です。適切な予算を設定し、計画的にリフォームしましょう。

外壁

外壁リフォームの費用は、使用する素材や塗装の種類、面積によって大きく変動しますが、50〜200万円が相場です。外壁リフォームは、塗り替えか重ね張りで考えると、断熱性と防水性が上がるのでおすすめです。外壁リフォームの費用は、以下のようになります。

外壁リフォームは、劣化の進行具合や建物の高さによって、足場代が必要になります。防水性や耐久性を高めるために、シーリング工事も不可欠です。外壁塗装の工事は、通常2週間～1ヶ月程度で完了します。外壁のメンテナンスは、10～15年に一度を目安に定期的に行うのがおすすめです。

外壁の防水性が損なわれ、水漏れが家の柱を腐食させていた場合、補修に500万円かかるケースもあります。中古住宅は天井や壁にシミが無いかを必ず確認してください。基礎のコンクリートや外壁に、コインが入る程度のクラックの有無にも注意が必要です。

窓

家の断熱性を手軽に向上させる方法として、窓のリフォームは最が効果的です。冬の暖房時、室外に逃げる熱のうち、48%の熱が窓から逃げています。窓をリフォームして、断熱性能を上げることにより、エアコンなどの光熱費が安くなるので早めのリフォームがおすすめします。窓リフォームの費用は以下のとおりです。

内窓の設置が最も手軽でコストパフォーマンスに優れ、断熱性と防音性能が上がるリフォームです。内窓が設置できない場合は、断熱ガラスか断熱サッシ(※)への交換を検討しましょう。断熱サッシに交換する際、既存の枠よりも新規窓の枠が大きかったり小さかったりする場合は、外壁の工事も合わせて必要です。

サッシそのものの寿命は30～50年と言われています。我が家は築25年の家を購入したので、外壁交換に合わせて全ての窓を断熱サッシに交換しました。外壁塗装や外壁交換と同時に窓をリフォームすることで、効率的に工事ができたので、費用を抑えてリフォームできました。

※ サッシとは、窓枠全体の事を指します。

屋根

屋根のリフォーム費用は、使用する屋根の材料によって、メンテナンス方法や費用が変動しますが、一般的に30〜200万円が相場です。屋根のリフォームの費用は、以下があります。(足場代を除く)

外壁と同じく、屋根の雨漏りは家の寿命を縮め、補修に500万円かかるケースもあります。天井にシミが無いかを部屋の中から確認し、外からは屋根の色落ちやズレ、コケが無いかなどを確認しましょう。信頼できるプロに見てもらうのが安全です。

外構

外構リフォームの費用は50〜300万円と幅広いです。外構リフォームの費用は、以下の内容があります。

外構のリフォームの価格帯は幅広いため、適正な価格でリフォームを行うために複数の業者から見積もりを取りましょう。複数の見積もりを比較すると費用の相場を把握でき、予算内で最適なリフォームができる業者を選べます。

庭

庭のリフォーム費用の相場は50〜200万円で、庭の広さやデザイン、選ぶ素材によって大きく変わります。リフォーム費用が高い理由は、庭の維持や美観を保つための高い技術と時間が必要だからです。庭のリフォームの費用は、植栽で10〜50万円、芝生で5〜30万円、ウッドデッキで20〜100万円程度です。

美しい庭を保つには定期的な手入れが欠かせないため、庭のリフォーム時にはメンテナンス費用も考慮する必要があります。

ベランダ・バルコニー

ベランダやバルコニーのリフォーム費用は、10〜50万円で済む場合が多いです。床材の張り替えや防水工事が、主なリフォーム内容となります。床材の種類によって費用が異なり、ウッドデッキやタイルデッキは人気です。バルコニーは防水性能が大事で、リフォーム費用は以下のようになります。

防水シートやウレタン塗装などの防水対策は、家の寿命を延ばすために重要です。10年ごとに忘れずに実施しましょう。手すりの交換・塗装や照明・電源コンセントの設置、目隠しフェンスの設置やガーデニングスペースなどのオプションもあります。

ポーチ

ポーチのリフォーム費用の相場は10〜50万円で、リフォームの内容によって異なります。ポーチのリフォーム費用は、タイル張り替えで1～2万円/㎡、手すり設置で2～5万円/本、照明設置で1か所1～3万円です。インテリアアイテムの追加や修理があると、費用はさらに変動します。

素材やデザインによる費用の違いも考慮する必要があり、高級な素材やデザインを選ぶと費用が高くなりやすいです。

リフォーム費用を安くする方法

リフォーム費用を安くする方法を知っておくと、家計に優しいリフォームを実現できます。費用を安くする方法は以下のとおりです。

設備や材料のグレードを落とす

リフォーム費用を抑えるには、設備や材料のグレードの見直しが有効です。高級な設備や材料を使用すると費用が高くなりますが、標準的なグレードでも十分満足できる場合があります。キッチンのシンクやお風呂のタイルなど、必須ではない部分のグレードを下げるだけでも大きな節約につながります。

キッチンやお風呂などの設備は、メーカーとリフォーム業者それぞれに利益が上乗せされているので、業者によっては値引きも可能です。ただし、設備代を値引きした分を工事費で上乗せする会社もあるので注意が必要です。

リフォーム補助金を利用する

リフォーム補助金や助成金を活用するのも費用削減の一つの方法です。省エネリフォームやバリアフリー改修など特定の条件を満たすリフォームには、補助金が支給されるケースが多いです。自治体や国から提供される補助金を利用すれば、リフォーム費用の一部をカバーできます。事前に条件を確認して忘れずに申請しましょう。
» 中古住宅リフォームの魅力とは？部分別の費用や補助金・減税制度を徹底解説

複数の業者から見積もりを取る

リフォームを依頼するときには、複数の業者から見積もりを取るのが重要です。業者ごとに費用や提案内容が異なるため、比較することで最適な選択ができます。見積もりを取るときには具体的な要望を伝え、詳細な内訳を確認しましょう。

DIYでできる部分は自分で行う

一部のリフォームを自分で行えば、費用を削減できます。外壁や屋根などの、家の寿命に関わる所はプロに任せ、内装は自分でリフォームするのも一つの手段です。業者に依頼する部分を減らせば、リフォーム費用を安くできます。

オフシーズンを狙ってリフォームを依頼する

多くの業者は繁忙期に料金を高めに設定するため、閑散期に依頼すればコストを抑えられます。リフォーム業者のオフシーズンは一般的に4～6月、10～11月だと言われていますが、梅雨時期は工事が遅れる可能性があるので注意が必要です。事前に業者に相談し、適切な時期を選びましょう。

まとめ

リフォーム費用について理解したうえで計画を立てるのが重要です。リフォームは内容や規模によって費用が大きく異なるため、複数の見積もりを取るのがおすすめです。水回りや内装、外装それぞれの相場を把握すれば、予算内でのリフォームが可能になります。

設備や材料のグレードを調整したり、補助金を活用したりすると費用を抑えられます。リフォームに関する知識を身に付けて、最適なリフォーム計画を立てましょう。
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