「リフォームをしたいけれど、何から始めればいいかわからない」と感じている方は多いです。リフォームには、さまざまなステップがあり、計画を立てずに進めると失敗します。この記事では、リフォームの基本的な流れと場所別のリフォームの流れについて解説します。
記事を読めば、リフォームをスムーズに進めるための具体的な方法と注意点がわかります。リフォームの成功には、計画的な準備と適切な業者選びが重要です。
リフォームするときの基本的な流れ
リフォームをするときの基本的な流れは以下のとおりです。
- 現状の問題点を洗い出す
- リフォームの目的を明確にする
- リフォームに関する情報を集める
- 複数社に見積もりを依頼する
- 契約書と見積書を確認する
- 着工準備を行う
- リフォーム工事が始まる
- リフォーム工事が完了する
- 定期的にメンテナンスを受ける
現状の問題点を洗い出す
リフォームを成功させるために、現状の問題点をしっかりと洗い出しましょう。具体例は以下のとおりです。
- 設備の老朽化で水漏れが心配
- 部屋のレイアウトが生活スタイルに合わない
- 断熱性能が低く、冷暖房効率が悪い
- 壁や床の劣化や汚れが目立つ
- 耐震性能が不十分である
- 防音性能が低く、外部の音が気になる
- 家族構成の変化に対応できていない
- 照明が古く部屋が暗い
- 収納スペースが不足している
問題点を把握することで、リフォームの目的が明確になります。断熱性能が低いと感じている場合は、断熱材の追加や窓の交換をすることで冷暖房効率を改善できます。収納スペースが不足しているなら、クローゼットや収納棚の増設が必要です。
問題点を洗い出す際には、家族全員の意見を取り入れることも重要です。それぞれの視点から見た問題点を集めることで、より総合的で具体的なリフォーム計画が立てやすくなります。
家の問題点はリフォームで解決可能です。最新設備で生活の満足度も上がります。
リフォームの目的を明確にする
リフォームの目的を明確にしないと、適切な計画や判断ができません。一般的な目的としては以下が挙げられます。
- 新築同様の快適な空間を実現したい
- 使い勝手を向上させたい
- バリアフリーに対応させたい
- エネルギー効率の向上により光熱費を削減する
- 家族構成の変化に合わせて間取りを変更する
- 家の売却のために資産価値を向上させたい
- 老朽化対策や安全性を向上させたい
- 最新のデザインや設備へ更新する
- 周囲の環境に合わせて外観を変更したい
- プライバシーや防犯性を向上させる
リフォームの目的を明確にすることで、計画がスムーズに進み、納得のいく結果が得られます。予算内で効率的にリフォームを進めるためにも目的の明確化は不可欠です。
予算が限られている場合は、目的の優先順位を決めましょう。
リフォームに関する情報を集める
インターネットや書籍、SNS、ブログを利用してさまざまな情報を収集しましょう。多くのリフォーム業者がウェブサイトを持っており、実績や料金、サービス内容などが詳しく掲載されています。口コミや評判をチェックすることで、信頼できる業者を見つけられます。
リフォーム雑誌や書籍を読むこともおすすめです。業者の言われるがままにならないためには、知識を付ける必要があります。知識を付けると、リフォームを安く済ませられます。友人や家族にリフォーム経験があれば、実際の経験談を聞くこともおすすめです。
リフォーム展示会やセミナーに参加するのも良い方法です。住宅展示場やモデルルームを見学することで、実際のリフォーム後のイメージをつかめます。リフォーム業者のパンフレットを取り寄せ、複数の業者のサービスや価格を比較することもできます。
リフォーム業者のサイトには、業者に都合の良いことだけが書かれている場合も多いので注意が必要です。僕はさまざまな書籍を読んで事前知識を付けました。
複数社に見積もりを依頼する
複数の業者に見積もりを依頼し、価格やサービス内容を比較しましょう。同じリフォーム内容でも業者によって見積もり金額や提案内容が異なります。各社の見積もり項目と金額を詳細に確認して、最もコストパフォーマンスが良い業者を選びましょう。
≫ 【リフォーム会社はどう選ぶ?】種類や特徴、選び方のコツを徹底解説!
リフォーム内容や提案内容が自分の希望と合致しているかも確認してください。業者の対応や説明の丁寧さも重要です。信頼できる業者を選ぶために、業者の評判や口コミを調査しましょう。
契約書と見積書を確認する
トラブルを未然に防ぐため、契約書には以下が明記されていることが重要です。
- 工事内容
- 工期
- 費用
- 支払い方法
見積書は項目ごとに詳細に確認してください。工事一式のような大まかな記載ではなく、項目ごとに分けて明記してもらいましょう。施工場所ごとの費用を把握できます。見積書に含まれない追加費用には注意が必要です。予期せぬ費用が発生すると、予算オーバーになります。
契約書にはクーリングオフの規定が含まれているかも確認してください。契約後に一定期間内であれば無条件で契約を解除できます。契約前に不明点があれば業者に確認し、納得するまでサインしないことが大切です。契約書と見積書の控えは必ず保管しておきましょう。
業者によっては、わざと見積書を分かりにくしている場合があります。見積書の読み方はこちらを参考にしてください。
≫ リフォームの見積もり依頼時のポイント4選や注意点を徹底解説!
着工準備を行う
着工準備として必要なことは以下のとおりです。
- 工事日程の確定
- 近隣住民への挨拶
- 荷物の整理・移動
- 仮住まいの手配
- 工事業者との打ち合わせ
- 電気・ガス・水道の手配
- 工事開始前に最終確認
リフォーム工事が始まる
工事のスケジュールを確認し、どの作業がいつ行われるのかの把握が重要です。一般期には以下の流れで進行します。
- 工事開始前に近隣への挨拶を行う
- 必要な資材や機材が搬入される
- 職人や工事スタッフが現場に到着する
- 安全確保のために立ち入り禁止区域を設ける
- 工事終了後に現場の清掃を行う
工事中は、進捗状況を定期的に確認してください。問題が発生した場合はすぐに担当者と連絡を取り、早急に対処しましょう。差し入れを持っていくことで、現場の進捗状況も行いやすいです。進捗の確認をする旨をあらかじめリフォーム業者に伝えておくと、理想的です。
仮住まいをする場合や中古住宅を買ってリフォームする場合は、ローンと賃貸の二重払いになるので進捗状況は大事です。
リフォーム工事が完了する
リフォーム工事が完了したら、工事が計画通りに進んだかどうかを確認するため、完成検査を行います。工事内容を確認し、問題点があれば修正を依頼してください。
最終確認が終わったら、引き渡しの手続きを行います。今後のメンテナンスやトラブル発生時に備えて、必ず保証書や取扱説明書を受け取ってください。支払いを完了し、アフターフォローの説明を受けて、メンテナンスのスケジュールを確認しましょう。
定期的にメンテナンスを受ける
リフォーム後も長期的に快適な住環境を維持するためには、定期的なメンテナンスが必要です。外壁のひび割れや屋根の漏水などを早めに見つけることで、大きな修理が必要になる前に対処できます。水回りや設備の劣化を防ぐことも、修理費用を抑えるためには欠かせません。
メンテナンスやリフォームの記録を残しましょう。次回のメンテナンス時期が明確になります。
【場所別】リフォームの流れ
キッチンや浴室、外壁など、場所別のリフォームの流れを解説します。
キッチン
キッチンリフォームの流れは以下のとおりです。
- 現状のキッチンの問題点をリストアップ
- どのようなキッチンにしたいかを具体的にイメージ
- キッチンのレイアウトを検討(L型、アイランド型など)
- 使用する素材や色、デザインを選定
- 必要な設備や家電を選定(シンク、コンロ、レンジフードなど)
- 複数のリフォーム会社に見積もりを依頼
- 契約を締結
- 施工計画
- 工事前にキッチンの片付け
- 古いキッチンの解体作業
- 新しいキッチンの設置作業
- 配管・電気工事
- 仕上げ作業
- 設備の動作確認
最新のキッチンは、間取りに合わせて高さや幅、シンクやコンロの位置など細かな設定が可能です。間取り的に無理だと諦める前に、業者へ相談することをおすすめします。
浴室
浴室リフォームの流れは以下のとおりです。
- 現状の浴室のサイズやレイアウトを確認
- カビや水漏れなどの問題点を特定
- 新しい浴室のデザインや機能を選定
- 必要な設備や素材をリストアップ
- 複数の業者に見積もりを依頼
- 見積もり内容や施工期間を比較
- 契約を締結
- 工事開始日を決定
- 既存の浴室の解体・撤去
- 配管や電気の配線工事
- 新しい浴室の設置・施工
- 仕上げの確認と細部の調整
- 最終チェック
古いユニットバスから新しいユニットバスへの変更であれば、費用を抑えられます。タイル張りのお風呂から新しいユニットバスに変更する場合は、費用は少し高くなりますが生活の満足度は間違いなく上がります。
ヒートショックを防ぐ暖房機能の追加や、バスルームと床の段差を無くすバリアフリー化を一緒に検討しましょう。
屋根・外壁
屋根や外壁のリフォームの流れは以下のとおりです。
- 屋根や外壁の現状確認
- 屋根材や外壁材の種類を選定
- 断熱性能や防水性能を向上させる素材選定
- 複数の業者に見積もりを依頼
- 工事内容や保証期間を確認
- 契約を締結
- 工事開始日を決定
- 工事のスケジュールを調整
- 近隣住民への挨拶
- 屋根の補修や塗装、外壁の洗浄や塗装を実施
- 最終チェック
屋根や外壁は、家の寿命を左右する重要な箇所です。費用も高額になる箇所なので、しっかりと情報収集をして、複数の業者を比較検討して決めましょう。
リフォームの流れに関するよくある質問
リフォームの流れに関するよくある質問について説明します。リフォームにかかる期間や費用、業者選びの注意点など、知っておくと便利な情報をまとめました。
リフォームにかかる期間はどれくらい?
リフォームにかかる期間は、リフォームの規模や内容によって大きく変わります。工事の規模ごとの目安は以下のとおりです。
- 部分的な改修や壁紙の張り替え:1日~1週間程度
- 複数の部屋やエリアの改修:2週間~1か月程度
- キッチンや浴室のリフォーム:1~2週間程度
- 屋根や外壁のリフォーム:2週間~1か月程度
- 全面改装など:1~3か月程度
リフォームには1~3か月かかる準備期間も考慮しなくてはいけません。許可申請や確認には数日~数週間程度かかります。遅延や追加工事が発生する可能性もあるため、余裕を持ったスケジュールの設定が重要です。
フルリフォームの我が家で、複数の業者見積もり~工事完了まで約6か月かかりました。
リフォーム費用はどのように見積もる?
リフォーム費用を見積もるためには、リフォームの範囲と内容を明確に決めることが大切です。具体的にどの部分をどのようにリフォームするのかを詳細に計画することで、必要な工事内容や費用が明確になります。現地調査では、現在の状態を詳しく確認し、リフォームに必要な工事内容を正確に把握しましょう。
使用する材料や設備の選定も重要なポイントです。リフォームの仕様やデザインに応じて、どのような材料や設備を使用するかを決めます。選定内容によって費用が大きく変わるので、慎重に選んでください。工期が長くなるほど、費用も増加する可能性があるので、梅雨などの時期にも注意が必要です。
見積書には、以下の費用も含まれます。各費用を詳細に算出することで、予算の全体像がわかります。
- 人件費
- 資材費
- 諸経費
適正な価格やサービス内容を確認するため、複数の業者から見積書を取得し、内容を比較することが重要です。各業者の見積もりを比較することで、最適な業者を選びましょう。
リフォーム業者を選ぶときの注意点は?
リフォーム業者を選ぶ際は以下の点に注意してください。
- 口コミや評判の確認
- 複数の見積もり取得
- 施工事例のチェック
- 資格や許可の確認
- アフターサービスの内容確認
- 契約内容の詳細確認
- 円滑なコミュニケーション
- 自社施工か下請けかの確認
- 施工スケジュールの確認
≫ 【リフォーム会社はどう選ぶ?】種類や特徴、選び方のコツを徹底解説!
リフォームローンは利用できる?
大規模なリフォームでは一度に大きな金額が必要になるため、リフォームローンの利用がおすすめです。リフォームローンには、無担保型と有担保型の2種類があります。無担保型は審査が比較的緩やかで手続きも簡単です。家や財産を担保にする必要がないため、迅速に資金を調達できますが、金利が高めで借入額も限定されます。
有担保型は、住宅を担保にする必要がありますが、金利が低く借入額も大きくなります。審査が厳しく手続きも複雑です。住宅の価値や所有者の信用状況次第で、借入条件が大きく変わるため、慎重に検討してください。どのリフォームローンを選ぶかは、リフォームの規模や自分の返済能力に応じて決めましょう。
複数の金融機関で条件を比較し、最も適したローンを選んでください。返済計画をしっかり立てて、無理のない借入を心がけてください。
中古住宅を購入してリフォームする場合は、リフォーム代金を金利の低い住宅ローンに組み込めます。
リフォーム中の生活はどうなる?
リフォーム中の生活には以下のような影響が考えられます。
- 生活スペースが制限される
- 騒音や埃が発生する
- 家具や家電の配置替えが必要になる
- 仮設トイレやキッチンを設置する場合がある
一時的に別の場所に住むこともおすすめです。長期にわたる大規模なリフォームの場合、仮住まいを利用するとストレスを軽減できます。工事がスケジュール通りに進行しない場合もあるので、柔軟な対応が必要です。
まとめ
リフォームを成功させるためには、基本的な流れを理解し、各ステップを確実に進めることが重要です。現状の問題点を洗い出し、目的を明確にすることでリフォーム計画が具体的になります。
情報収集を行い、複数のリフォーム会社に見積もりを依頼して、比較検討することが大切です。契約書と見積書の内容をしっかり確認し、着工準備を整えてから工事を開始するとスムーズに進行します。工事が完了した後も、定期的なメンテナンスをすることで、リフォームの効果を長く維持できます。